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店舗オープン時のビジョンの見つけ方【優秀店長インタビュー】

株式会社サンパークが新規事業として立ち上げた「ダイニングバー・HONEBUTOムーチョ」。マニュアルも成功法則も何もない中で、日本で一番、従業員満足度の高い店舗を決めるイベント『働きたい店舗アワード』※において最高ランクの2スターを獲得。店長を務める黒田氏にお話を伺いました。

※『働きたい店舗アワード』では、tenpoket チームアンケートの結果が特に優れていた店舗を年に一度表彰しています。

株式会社サンパーク黒田氏


――「ビジョン明示」「ビジョンへの共感」のスコアが圧倒的な高さです(図)。どのようなことを大切にしていますか?

tenpoketチームアンケート(抜粋)


強みを伸ばすことに注力

当店はマニュアルも成功事例もない新業態です。そんな中で売上を上げるにはどうすればいいか?と考えた時、“ないものづくし”であることに気づきました。

料理に関しては数年かけて完成させていくものだと考えているので、まだ道半ば。今は料理でこの店を一流にすることはできない。

大手じゃないので価格や立地でも勝てない。

それならば「接客」しかない、「接客」で突きぬける。そう腹をくくりました。

できないことをやるよりも、できること1つに集中して力を注いだほうが早いと思ったんです。私の店舗経営を五角形のグラフで評価するならば、かなりいびつだと思います。

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スタッフの自主性を引き出す

接客で大切にしていることは、1週間後にまた来たいとお客様に思ってもらえるようなコミュニケーションです。また来てもらうためには思い出に残るような何かを作らないといけない。極端ですけど、「店長がいないなら今日は帰る」「今日は〇〇君いないの? じゃあまた今度来るわ」など、スタッフ一人ひとりに強力なリピーターがつくのを理想としています。

この考えはアルバイトスタッフにも伝えています。ビジョン実現・店舗運営の主体はアルバイトになります。なので、アルバイトにとって使い勝手がよく、楽しいお店にしないといけません。アルバイトの考えを引き出し、意見を店舗運営に反映するよう心がけています。

当店はスタッフ8名と少人数なので、1週間いればだいたいみんなに会えます。ふとしたときに「どう思う?」って相談できるのは少人数ならではのメリットではないでしょうか。


意見を取り入れる工夫事例①「ハンディの設定」
新しいメニューが始まる時は、ハンディの使い勝手について意見を聞いて設定を変えるようにしています。自分(店長)がこれがいいと思って設定しても、実際に使うのはアルバイトスタッフですから。


意見を取り入れる工夫事例②「ワインの試飲」

ワインを新しく仕入れる時やワインリストを作り直す時は、当店のお客様の年齢層と近いスタッフに試飲してもらい、その意見を反映しています。試飲してもらって「あのクオリティで2,000円出せる?」といった会話をします。


意見を取り入れる工夫事例③「競合店調査」

僕だけだと他店調査に足を運べる回数は少ないです。そこで、競合店の情報収集は、よく飲みに行っている大学生アルバイトに聞くようにしています。お客様との年齢が近いスタッフに「何が流行っている?」「最近どんなお店に行っているの?」と聞いたほうが早い。そこで得た情報を当店のメニューに反映させたりもします。

こういった相談を地道に続けるとアルバイトから「こうしたい」という意見が出てくるようになります。


◆編集後記◆

ビジョンは「強み」「できること」から考える(できないことの多い店舗立上げ時は特に)。

店舗経営を五角形のグラフで評価するならばいびつでいい。そう腹をくくる。そうすることでパワーを1点集中させることができ、尖ったお店に育てられるから。

ビジョンを理想から考えるのではなく、自店の強みから考える。ビジョンが考えつかない……そんな時、ぜひ参考にしてほしい視点です。


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※掲載情報は2017年9月現在のものです。
※取材・記事:株式会社MS&Consultig 砺波敬之

ブランディング部 部長 砺波敬之
ブランディング部 部長 砺波敬之

株式会社 MS&Consulting​の独立創業メンバーの1人。マーケティング部門を立ち上げ、現在は責任者としてブランディング・新規発掘を統率。日々、アップデートされるマーケティング手法と闘い中・・・ 所属:株式会社 MS&Consulting​ ブランディング推進部 部長

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