規律を守らせるためにすべきこと【優秀店長インタビュー】
日本で一番、従業員満足度の高い店舗を決めるイベント『働きたい店舗アワード』※において最高ランクの2スターを獲得した、「ダイニングバー・HONEBUTOムーチョ」。店長の黒田氏にお話を伺いました。
※『働きたい店舗アワード』では、tenpoket チームアンケートの結果が特に優れていた店舗を年に一度表彰しています。
―tenpoket チームアンケート(旧サービスチーム力診断)では、「言行一致」や「適正な評価」のスコアが圧倒的な高さです(図)。どのようなことを意識していますか?
遅刻や髪の毛の色などの「ルール違反」は必ず注意します。自分が守るのはもちろん、シフトにすごく貢献してくれているスタッフでも全員に同じ基準で叱るようにしています。
遅刻や髪の毛の色などの「ルール違反」は必ず注意します。逆に、オペレーションミスや作業の遅さなどは、基本的に叱りません。知らないだけかもしれないし、お店側に原因があるのかもしれない。例えば、ハンディが遅い。それはよくでる商品が下の方に表示されていて、あまりでない商品が上に表示されているからかもしれない。やり方を知らないなら教えるだけだし、作業環境が悪いならそれを直した方がいいですから。
叱る時は理由を必ず伝えます。理不尽にならないように気をつけています。ただ、「髪の毛の色」など、守らないといけない理由が“会社のルール”ということもありますよね。そういったルールは入社時に必ず伝えます。でないと言えなくなる。
どれだけシフト貢献をしていようが、技術があろうが、そんなことは関係なしにダメなことにはダメと言わなきゃいけないという自分の中での公平性は保たないといけないと思っています。1人が守らないと公平性が保てなくなります。
―結果、リーダーとしての「信頼」も高いスコアです。従業員満足度が高い状況は、店舗運営においてどんな影響が出ていると思いますか?
影響が大きいのは人件費です。お店で募集をかけたのは1年半で1回だけ。採用でお金をかけたことがないですね。従業員満足度が低かったら社員もアルバイトももっと辞めていたのでは? と思います。そして、アルバイトがしっかり定着しているから、社員が休めて自分も休めます。
◆編集後記◆
黒田店長が「叱る」と「叱らない」を上手に使い分けている点が印象的でした。
オペレーションの遅さやミスは叱らない。やり方を教えたり、原因を一緒に探る。その代わり、ルール違反は厳しく叱る。このメリハリがスタッフに「絶対に守らないといけないこと」を分かりやすくしています。
スタッフがルールを守れる店舗、規律のある店舗は、スタッフの仲がどれだけ良くても雰囲気がだれることがありません。
でも、「髪の色」「服装規定」など、ルールに納得してもらうことが意外と難しい!
1.入社時にルールは必ず伝える 2.叱ることと叱らないことを明確にして、「絶対に守らないといけないこと」を分かりやすくする |
このキーワードにハッとした方は、是非トライしてみてください。
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※掲載情報は2017年9月現在のものです。
※取材・記事:株式会社MS&Consultig 砺波敬之