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サービス教育と顧客満足度調査【サービスマネージャー遠山氏の教育法(4/4)】

「1日で1組のお客様が入るかどうか」だったフレンチレストランを、店長として月商1400万円の繁盛店へと立て直した経験を持つ、遠山氏。飲食店を展開する株式会社プレジャーカンパニーのサービスマネージャーとして、店舗スタッフの教育に携わられている同氏に、サービス教育のポイントについてお話を伺った(取材:株式会社MS&Consulting染谷)。


――サービス教育全体の中で「顧客満足度調査」はどのような役割を果たしていますか?

個人のサービススキル教育はOJTやロープレで、それに対して顧客満足度調査はチーム力を向上させるための施策として活用しています。気付きシートを使って、みんなで決めて、みんなで取り組む。もちろん個人教育にもなりますが、それ以上に、みんなが店舗運営に参加できる機運づくり、という位置づけが大きいですね。

サービス力で差別化しようとすると、「一人ひとりのサービス」が良いということだけではなく、チームの連携を含めた「店としてのサービス力」が高いことが大事になります。ですから、店長と料理長の仲が悪いとか、ホールとキッチンで連携が取れていないというのは、その時点でアウトです。お客様にとっては、ホールもキッチンも関係ないですから。

私達は「キッチンマジック」と呼んでいるのですが、お客様がキッチンのスタッフと目がバチっと合う、それだけで感動を生むんです。ホールスタッフが笑顔でお薦めし、一言添えてご提供ができるのはもちろん大事なのですが、お客様からするとキッチンスタッフが接客に携わる方が、何倍も嬉しいんですよ。

なので、「私はホールだから」、「私はキッチンだから」ではなくて、一つのチームとして、スタッフ全員でお客様をお出迎えする。そこに全員が全力で取り組む。みんなその大事さを頭では分かっているけれど、なかなかできない部分だと思います。それを、顧客満足度調査を活用しながら実現しようと考えています。



◆遠山氏の教育法 他の記事を読む◆

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遠山啓之(とおやまひろゆき)氏
遠山啓之(とおやまひろゆき)氏
株式会社LEAD LIVE COMPANY 取締役副社長、日本フードビジネスコンサルティング協会 理事。 2000年、株式会社グローバルダイニング入社。複数店の店長を経験したのち、高いサービス構築力を見込まれ1日で1組のお客様が入るかどうかだったフレンチレストランの店長に就任、月商1400万円の繁盛店へと立て直す。2013年、株式会社プレジャーカンパニー入社。サービスマネージャーとして、現場勤務とともに、接客の理論化、教育の仕方の教育、組織づくりなどを担当。株式会社プレジャーカンパニーの教育担当としての活動は続けながら、2020年11月、株式会社LEAD LIVE COMPANYの創業メンバーとなり活躍の幅を広げている。著書に「サービスのチカラ 店長マネジメント編」「サービスのチカラ 今からできる!笑顔のアクション接客編」がある。

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