【消費者のホンネ】ショッピングセンターに行く理由は?
「EC需要の拡大」「おうち時間を楽しむ人・自炊をする人の増加」など、コロナ禍で沢山の消費行動の変化が生まれました。そんな今、一般消費者が"ショッピングセンターを利用する理由"はどう変化したのでしょうか?ネットリサーチを用いて調査しました。(調査期間:2022年4月1日~4月4日、回答数=1045名)
- ショッピングセンターを利用する理由、1位は「立地」、2位が「店舗のバリエーションが多い」
- 30~40代女性の「家族で利用しやすいから」を選択した割合が高い
- 「店舗のバリエーションが多い」「買物や食事以外でも楽しめる」「飲食店やカフェが充実しているから」を選択した人の割合も、コロナ前の水準には戻っていないが確実に回復基調
※対象:一般消費者による顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」のモニター会員へのネットリサーチ、期間:2022年4月1日~4月4日、回答数=1045名
1.ショッピングセンターを利用する理由、1位「立地」2位「店舗のバリエーションが多い」
まず、‟コロナ禍である現在”のショッピングセンターを利用する理由を調査しました。結果、1位は「買物がしやすいから(立地)」、2位は「店舗のバリエーションが多いから(周辺にない店舗がある)」という結果となりました【図1】。アクセスのしやすさ、また、多様な店舗・サービスがワンストップで利用できるというショッピングセンターならではの魅力が、コロナ禍でも変わらずお客様に高く評価されていることがわかります。
【図1】ショッピングセンターを利用する理由
(回答数1045名、複数選択可)
2.30~40代女性の「家族で利用しやすいから」を選択した割合が高い
性別でみると、男性より女性の方が「家族で利用しやすいから」を選択した割合が10ポイント、「遠出できないから」が8ポイントも高くなっています【図2】。ショッピングセンターは、特に女性にとって‟コロナ禍で遠出しづらい中でも家族で楽しめる場所”となっていると推察されます。
【図2】男女別、ショッピングセンターを利用する理由
(回答数:男性525名/女性519名、複数選択可)
【図3】は家族に関する項目の詳細結果です。女性の中でも特に30~40代で「家族で利用しやすいから」と回答した割合が高くなっています。
【図3】特に30・40代女性の「家族に関する項目」の選択割合が高い
(括弧内の数字は回答者数)
3.ショッピングセンターを利用する理由は「コロナ前」と「現在」で変わったのか?
コロナ禍を経てお客様の消費行動が大きく変化しました。ではコロナ禍を経て一般消費者が「ショッピングセンターを利用する理由」も変わったのでしょうか?「コロナ前」「コロナ前期」「現在」と複数のタイミングでの調査結果を比較しました【図4】。下記が読み取れた傾向です。
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【図4】ショッピングセンターを利用する理由の変遷
※前々回調査が30-50代メインで行ったため、今回の結果も30-50代のデータだけに絞り比較。
今回の調査(2022年4月)は感染者数が再び増加傾向となった時期に実施したにもかかわらず、ショッピングセンターを利用する理由として「飲食店やカフェが充実している」「買物や食事以外でも楽しめる」を選択した人の割合が増加しています。長引くコロナ禍で『感染症対策には気を配りながらも生活を楽しみたいというお客様』が増えており、コロナショックで狭まっていたショッピングセンターを利用する理由が、コロナ前に戻りつつあると考えられます。
◆監修:株式会社MS&Consulting チーフデータサイエンティスト 錦織浩志