店長業務のスピードアップでコミュニケーション時間を捻出【優秀店長インタビュー】
スタッフと信頼関係を築く上で、コミュニケーションは欠かせません。しかし、多人数のスタッフに対して十分な時間を確保するのは難しい。満足度トップクラスを誇る「コンフォートホテル長崎」の店長を務める中村氏に伺いました。
背景
――tenpoket チームアンケート(従業員満足度調査)の結果をどう読み解きましたか?
点数を伸ばすために何が原因かと分析してみたところ、スタッフとのコミュニケーションが不足しているのではないかと考えが至りました。そこで、まずはスタッフとのコミュニケーション頻度を増やそうと思い、みんなのいるフロントに行ってみたり、自分から話しかけたりしました。
取り組み
――店長業務で忙しい中で、コミュニケーションの時間は、どのようにして捻出しているのですか?
次のような工夫で、店長業務をスピードアップすることで、時間を捻出しています。
工夫①:付箋紙で店長業務のスケジュール管理
1日にやらなければいけない業務を付箋に書き出します。それをデスクトップのパソコンに貼っておいて、終わったものははがしていく。付箋を貼る時に、「今やらなければいけないもの」「期限を延ばしても大丈夫なもの」と優先順位をきっちり分けるのがポイントです。
工夫②:提出物は「いつやるか」と「作業時間」を決める
提出物は依頼があった時点で「いつやるか」と「作業時間」、「何をどう書くか大体のイメージ」を決めます。この時間にこれをやろうと決めて、その時間内におさめる。こうすることで、自分にとってベストな時間割りで時間を使うことができますし、時間内に収める意識で過剰品質も避けることができます。
スタッフとしっかりコミュニケーションを取ろうと思うと、それなりに時間が必要です。そのために店長業務を整理して、優先度の高いコミュニケーションの時間を捻出するようにしています。
成果とポイント
◆編集後記◆
店長業務のスピードアップにおいて、とても重要なことに言及されていました。それは、「過剰品質を避けること」です。どれだけ作業スピードが速くても、品質が過剰だと、作業時間も膨らんでしまいます。
過剰品質というのは、相手(顧客や上長)が求めている以上の品質を提供すること。ですから、相手が求めている品質を事前に把握しておくことが重要です。
そうすると、中村さんのように、「これくらいの品質なら○時間必要だな」と作業時間を決めることができます。また、「○時間は確保できるから、これくらいの品質で出します」とコントロールすることも、必要なことに時間を確保するための一つの方法です。
相手が求めている期待は何か? 手を動かす前に考えてみてはいかがでしょうか。
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※掲載情報は2017年8月現在のものです。
※取材・記事:株式会社MS&Consultig児玉彩子