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【消費者のホンネ】テイクアウトの利用実態調査

「自炊をする人の増加」や「デリバリーやテイクアウトを利用する人の増加」など、新型コロナウイルスの影響で私達の食習慣には変化がありました。そんな‟今” 『テイクアウト』について一般消費者はどう考えているのでしょうか?株式会社MS&Consultingは、一般消費者による顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」のモニター会員を対象にしたネットリサーチを行いました。
※調査日:2021年11月20日~23日(回答者数:1036名)

今回のポイント


  1. コロナ禍でテイクアウトを利用したことがある人は『79%』
  2. どの年代・性別でも『44%以上』の人が月1回以上利用、テイクアウトサービスが生活に根づいている様子が伺える
  3. 「月2~3回以上の利用している人」は、今後の継続利用意向も高い



1.コロナ禍にテイクアウトを利用したことがある人は『79%』

このコロナ禍にテイクアウトを利用したことがある人は全体の79%となりました【図1】。うち54%の人が月1回以上利用しており【図2】、テイクアウトサービスが日常に定着している様子が伺えます。

【図1】 79%の人がテイクアウトを利用したことがある
設問:飲食店の「テイクアウト」をコロナ禍の間で利用しましたか?

[グラフ1]テイクアウトの利用経験

【図2】54%の人が月1回以上利用する
設問:飲食店の「テイクアウト」をコロナ禍の間で利用しましたか?

[グラフ2]テイクアウトの利用頻度


2.どの年代・性別でも『44%以上』の人が月1回以上利用

「年代」「性別」にみると、年代では「20代・30代」、性別では「女性」のテイクアウト利用が若干多くなっています。ただし、どの年代・性別でも月に1回以上利用している人が40%以上はおり、テイクアウトサービスが日常に深く根づいている様子が伺えます【図3】。また、ヘビーユーザー(月4回以上利用する人)に限ってみると、「30代男性」の利用が多いようです【図4】。

【図3】どの年代・性別でも44%の人が月1回以上利用している
設問:飲食店の「テイクアウト」をコロナ禍の間で利用しましたか?

[グラフ3]男女別・年代別のテイクアウト利用経験

【図4】ヘビーユーザー(月4回以上利用)は30代男性に多い
設問:飲食店の「テイクアウト」をコロナ禍の間で利用しましたか?(データ:利用したと回答した人)

[グラフ4]男女別・年代別のテイクアウト利用頻度


3.「月2~3回以上の利用頻度」があると、今後の「継続利用意向」も高い

継続利用意向を問う「テイクアウトを今後利用していきたいと思いますか?」の問いに対して、「まさにそう思う」「まあそう思う」と回答した割合は、現在テイクアウトを使っている頻度が多い人ほど高くなっています。現在『月2~3回以上利用する人』では約90%と高率であるのに対して、『月1回』の人では79%、『月1回未満』の人では50%となっています【図5】。

【図5】利用頻度が高いほど、継続利用意向も高い
※あなたは、飲食店の「テイクアウト」を今後利用していきたいと思いますか?
[グラフ5]テイクアウトを今後利用したいか
※【図5】の詳細データはこちら➡


リピート率を高めていくためには

  • 「利用頻度が高いお客様」にファンでいつづけてもらうための施策
  • 「利用頻度が低いお客様(月1回未満)」の離反を防ぐ施策や2回目の利用を促す施策

の両面を検討する必要がありそうです。

利用頻度が低いお客様の「今後テイクアウトを使わない理由コメント」では、

  • 月1回ほど利用しているお客様の場合、「パッケージなどのゴミの処分が意外と手間」「お店で食べる方が楽」など、‟自炊の面倒くささを省きたいと思ったが意外と面倒”という理由が目立ちました。
  • 月1回未満のお客様のコメントでは、加えて「美味しくなかった」という理由が目立ちました

下記に実際のコメントを紹介いたします。

【月1回利用の人が‟今後使わない理由”】

  • 容器ゴミが増えるから、お持ち帰りするならその場でさっと食べたい。
  • パッケージなどのゴミが意外と手間。
  • 家に着くころには冷めており、ゴミも出るため。
  • 店で食べる方が楽だから、仕方のない時以外はお店で食べたい。


【現在、月1回未満利用の人が‟今後使わない理由”】

  • テイクアウトしてもあまり美味しく感じないので、あまり利用したくなくなった。
  • お店で食べた方が美味しかった。
  • テイクアウトだとどうしても冷めてしまうので、できれば店舗で食べたい。
  • 店内で食べた方がゴミや洗い物が出ずに楽。
  • 食べるなら店内の方がよい、コロナ禍なので仕方なく。
  • いちいち行く手間がしんどいので。行くなら中で食べる、またはデリバリーを使う。


一度ご利用いただいたお客様の離反を防ぐためには

  • 「持ち帰ってから食べるまでのラクさ」「食べ終わってから片づけるまでのラクさ」など‟ラク”の追及
  • 「テイクアウトしても美味しい商品」「冷めても美味しい商品」など‟お店とは違う美味しさ”の追及

が改めて必要となりそうです。

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監修:株式会社MS&Consulting チーフデータサイエンティスト 錦織浩志

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