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【テイクアウトを成功させる!】テイクアウトの味評価を高めるちょっとした工夫

テイクアウトのお客様にリピーターになってもらうためには何が大切なのか?弊社が実施するテイクアウト特化型覆面調査の分析からわかったのは、‟商品の味“が再購入意思に影響する度合いが極めて大きいという事実です。では、どうしたら味の評価を高めることができるのか、ヒントとなるお客様からのコメントをご紹介したいと思います。

1.テイクアウト覆面調査の結果

さて、下表は、「再購入意思」に、各要素がどのぐらい影響するかを表わしたものです。圧倒的な大きさで、‟商品の味“が再購入意思に影響していることがわかります。



同時に厳しい事実も見えてきました。それは、テイクアウトとイートインを比較すると、味に対する評価はテイクアウトの方が低いということです(下図)。出来立てを食べて頂けないので、麺が伸びてしまう、料理が冷めてしまうなど、テイクアウト商品開発の難しさが表れています。



今回の分析からわかったことは、味が再購入に及ぼす影響が高いのに、味で高い評価を取るのは難しい。すなわち、テイクアウトを軌道にのせるためには、商品の味についてこれまで以上に気をつけなければいけません。

2.味の評価を高めるためのチェックポイント

では、どんな時にお客様の味評価は高まるのか。お客様が覆面調査レポートに書かれたコメントを分類し、お客様の嗜好によるところが大きい要素(味が好み合うか、ボリュームが丁度良いか)以外を整理してみました。自社に参考になりそうな点がないかチェックしてみて下さい。


食欲をそそる盛り付けか?

「ワクワクしながら蓋を開ける」という動作があるテイクアウトだからこそ、盛り付けの味評価への影響が高いようです。「彩り」「ボリューム感」「容器のサイズが合っているか(容器の 余白が多いと貧弱に見える)」についてのコメントが見られました。

②持ち帰りをしても崩れない梱包か?

せっかく綺麗に盛り付けても、食べる時にぐちゃぐちゃになっていたら味は台無し。「容器が倒れない工夫のある袋詰め」「中身が少し動いても料理が混ざらない工夫、盛り付けが崩れない工夫」には感動のコメントが寄せられました。

③最適な温度で食して頂けているか?

テイクアウトでも温かいものが食べたい、がお客様の本音。「温かさが保たれる容器かどうか」「温めなおしても美味しい商品かどうか」は重要視しなければならないポイントです。「レンジで温めて良い器なのか記載がほしい」「温かい商品と冷たい商品を分けた袋詰めをしてくれて感動した」といったコメントも寄せられました。

④一言添えて商品をお渡しする

美味しく食べて頂けるように一言添えていたケースでは、味の評価が高まる傾向にありました。「付属の調味料の使い方の説明があり、早く食べたい気持ちになりました」「温め方の説明があり美味しく頂けました」などです。スタッフに余裕がある場合は、商品の味を高めるプラス一言をオペレーションに組み込むと良いかもしれません。

⑤お客様の声を聞く

コメントを分析していると、「この店舗では野菜不足についてのコメントが40%もある」といったケースに数多く出会いました。ターゲットとなるお客様の嗜好と商品のずれを埋めるために、『お客様 の味評価を聞く→商品を改善する』の流れを構築することは有効な一手になります。

売上の減少を補うために必死の思いでテイクアウトを始めた飲食店経営者の方も沢山いらっしゃることと思います。商品の味が再購入に及ぼす影響が高いのに、味の管理が難しいテイクアウト。今回の記事が、微力ではありますが、少しでも参考になれば幸いです。

チーフコンサルタント 児玉彩子
チーフコンサルタント 児玉彩子
慶應義塾大学 経済学部を卒業後、経営コンサルティング会社に入社。多岐にわたる業界の組織開発コンサルティングに従事。2008年よりMS&Consulting所属。顧客満足度、ならびに、従業員エンゲージメントを高めるコンサルティングを担当。また、従業員エンゲージメントに関するノウハウ研究、コンテンツ執筆も担当。JHMA認定ホスピタリティ・コーディネーター。

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