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新型コロナウイルスに関する消費者意識調査【2021年4月】

2021年4月20日から4月26日にかけて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する消費者意識調査を行いました(1,228名回答)。4月25日(日)に3度目の緊急事態宣言が出された今、消費者の危機感や意識はどう変わったのか、レポートをご覧ください。

この記事のポイント


  1. 危機感は前回からさらに上昇しているが、第2回の緊急事態宣言時(2021年1月調査時)よりは低い
  2. 大阪・兵庫・京都やその他地域の危機感が高まっている一方、東京の危機感は比較的低い
  3. 女性の「居酒屋利用に対する抵抗感」は前回からさらに上昇するも、男性は今回変わらなかった

1.危機感は前回からさらに上昇、だが第2回緊急事態宣言時(2021年1月調査時)よりは低い

今回の調査では新型コロナに対する危機感は前回からさらに上昇しました(前回:44.4% ⇒ 今回:52.2%、+7.8pt)。一方、前回の緊急事態宣言直後と比較すると今回の方が低くなっています。

PCR検査陽性者数とCOVID-19に対する危機感を比較すると、改めて連動していることが分かります。しかし、12月末と比べると今の方がPCR検査陽性者数は多くなっている一方で新型コロナ(COVID-19)に対する危機感は今の方が低くなっています。変異株などに関する報道が多くなっていますが、その影響で消費者の危機感が急激に高まっているということは無さそうです。


【図1】新型コロナ(COVID-19)に対する危機感の分布
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
【図1】新型コロナ(COVID-19)に対する危機感の分布


【図2】COVID-19に対する危機感の平均値と新規陽性者数の7日間移動平均推移比較
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
【図2】COVID-19に対する危機感の平均値と新規陽性者数の7日間移動平均推移比較
※いずれもインターネットによるアンケートリサーチ

2.大阪・兵庫・京都やその他地域の危機感が高まっている一方、東京の危機感は比較的低い

男女別で見てみると、男女共に危機感は高まっています。年代別のグラフを見ても、女性の30代を除いてほぼ全ての年代で危機感が高まっていることが分かります。

【図3】男女別・新型コロナ(COVID-19)に対する危機感
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
【図3】男女別・新型コロナ(COVID-19)に対する危機感

【図4】年代別・新型コロナ(COVID-19)に対する危機感
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
【図4】年代別・新型コロナ(COVID-19)に対する危機感


エリア別に見てみると、関西圏とその他の地域で急激に危機感が高まっている一方で、東京の危機感上昇は比較的緩やかとなっていました。


【図5】エリア別・新型コロナ(COVID-19)に対する危機感
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
【図5】エリア別・新型コロナ(COVID-19)に対する危機感

3.女性の「居酒屋利用に対する抵抗感」は前回からさらに上昇、男性は今回変わらなかった

前回男女共に和らいだ「居酒屋利用に対する抵抗感」について、今回は女性が特に上昇していました。一方、男性については前回とほとんど変わらず、むしろ下がっていました。緊急事態宣言や蔓延防止特別措置に対する反応は男性と女性で大きく異なっていました。

【図6】居酒屋利用に対する抵抗感の男女別推移
「他のグループと1m以上間隔が空いている場合、”居酒屋”で飲食することに抵抗を感じますか?」に対する回答で「どちらかと言えば抵抗を感じる」~「非常に抵抗を感じる」が選択された比率
【図6】居酒屋利用に対する抵抗感の男女別推移


MS&Consulting社では消費者意識調査を定期的に行い、感染症対策と経済活動を両立させるヒントとなる基礎データをタイムリーに発信していきます。この大変な時期の一助となれば幸いです。

【調査概要】


調査期間(回答数)

  • 第1回:2020年4月14日 (n=375)
  • 第2回:2020年5月15日~16日 (n=1109)
  • 第3回:2020年6月17日~23日 (n=823)
  • 第4回:2020年7月10日~14日 (n=841)
  • 第5回:2020年7月30日~8月3日 (n=833) 
  • 第6回:2020年8月20日~23日 (n=845)
  • 第7回:2020年9月10日~13日 (n=831) 
  • 第8回:2020年9月30日~10月5日 (n=823)
  • 第9回:2020年10月20日~10月27日 (n=824) 
  • 第10回:2020年11月10日~11月12日 (n=829)
  • 第11回:2020年11月30日~12月3日 (n=825)
  • 第12回:2020年12月20日~23日 (n=828)
  • 第13回:2021年1月10日~12日 (n=849)
  • 第14回:2021年1月30日~2月1日 (n=840)
  • 第15回:2021年2月20日~22日 (n=837)
  • 第16回:2021年3月10日~15日 (n=839)
  • 第17回:2021年3月30日~4月4日 (n=829)
  • 第18回:2021年4月20日~26日 (n=1228)

調査対象

ミステリーショッピングリサーチに登録している調査員


回答者属性割合

第3回以降は、性別、年代、エリア(1都3県、それ以外)がほぼ均等になるように調査を行っています。


MS&Consulting 錦織浩志
MS&Consulting 錦織浩志
東京大学 大学院を修了後、MS&Consultingへ入社。データアナリストとしてビックデータの分析を担当。その知見を活かし、国立研究開発法人 産業技術総合研究所との共同研究の成果として、数々の共著論文を発表。研究テーマ例に「従業員エンゲージメントと顧客満足の関連性分析」「パート・アルバイトの従業員エンゲージメントの特徴」「サービス・ベンチマーキングによるサービス・プロフィット・チェーンの高度化に関する研究(サービス学会BestPaperAward受賞)」など。

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