
新型コロナウイルスに関する消費者意識調査【2021年3月下旬】
2021年3月30日から4月4日にかけて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する消費者意識調査を行いました(829名回答)。日々の新規陽性者数が再び増加傾向に転じ、一部地域で初めて「まん延防止等重点措置」が適用されている今、消費者の危機感や意識はどう変わったのか、レポートをご覧ください。
- 危機感は前回から上昇に転じ、強い危機感を示す8点以上の比率は11月上旬、2月中旬と同じ水準となっている
- 大阪・兵庫・京都よりも東京や神奈川・千葉・埼玉の方が危機感が高い
- 「居酒屋利用に対する抵抗感」は前回から上昇するも、「ファストフード店利用に対する抵抗感」は今回変わらなかった
1.危機感は前回から上昇に転じ、強い危機感を示す8点以上の比率は11月上旬、2月中旬と同じ水準となっている
今回の調査では新型コロナに対する危機感は今までの下降傾向から一転して上昇しました(前回:41.2% ⇒ 今回:44.4%、+3.2pt)。特に8点以上の強い危機感を持つ層は2020年11月上旬、2021年2月中旬と同じ水準となっています。
PCR検査陽性者数とCOVID-19に対する危機感を比較すると、改めて連動していることが分かりました。
【図1】新型コロナ(COVID-19)に対する危機感の分布
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
※いずれもインターネットによるアンケートリサーチ
【図2】COVID-19に対する危機感の平均値と新規陽性者数の7日間移動平均推移比較
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
2.大阪・兵庫・京都よりも東京や神奈川・千葉・埼玉の方が危機感が高い
男女別で見てみると、男女共に危機感は高まっています。年代別のグラフを見ると、男性は20代、女性は30,40代の危機感上昇幅が大きいことが分かります。
【図3】男女別・新型コロナ(COVID-19)に対する危機感
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
【図4】年代別・新型コロナ(COVID-19)に対する危機感
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
エリア別に見てみると、先に緊急事態宣言が解除された関西圏よりも東京・神奈川・千葉・埼玉の方が危機感は高い傾向にありました。
【図5】エリア別・新型コロナ(COVID-19)に対する危機感
「コロナウイルスに対する危機感をどの程度感じていますか?10段階でお答えください。」に対する回答
3.「居酒屋利用に対する抵抗感」は前回から上昇するも、「ファストフード店利用」に対する抵抗感は今回変わらなかった
前回男女共に和らいだ「居酒屋利用に対する抵抗感」について、今回は男女共に上昇していました。図6に示す通り、特に女性の抵抗感が大きく上昇していました。
一方、同じ飲食でも「ファストフード店」の店内利用については今回抵抗感が高まりませんでした(図7)。ランチや非アルコールの業態は、今後第4波となった時も抵抗感は徐々に高まりにくくなっていく可能性があります。
【図6】居酒屋利用に対する抵抗感の男女別推移
「他のグループと1m以上間隔が空いている場合、”居酒屋”で飲食することに抵抗を感じますか?」に対する回答で「どちらかと言えば抵抗を感じる」~「非常に抵抗を感じる」が選択された比率
【図7】各種サービス利用形態に対する“抵抗を感じる”側の比率
“抵抗を感じる”側の比率…「非常に抵抗を感じる」から「どちらかと言えば抵抗を感じる」までを足し合わせた比率
※この調査では下記5つのシーンで「抵抗を感じるかどうか」を、「非常に抵抗を感じる」から「全く抵抗を感じない」までの7段階で評価をお願いしています。
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MS&Consulting社では消費者意識調査を定期的に行い、感染症対策と経済活動を両立させるヒントとなる基礎データをタイムリーに発信していきます。この大変な時期の一助となれば幸いです。
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【調査概要】 調査期間(回答数)
調査対象 ミステリーショッピングリサーチに登録している調査員 回答者属性割合 第3回以降は、性別、年代、エリア(1都3県、それ以外)がほぼ均等になるように調査を行っています。 |